急性扁桃炎
急なのどの痛み、発熱などが主な症状です。のどの痛みで、食事が食べられない、水も飲めないなどといった状態では入院治療が検討されます。細菌感染が原因であることが多く(自験例では約80%以上で病原菌が検出されます。)抗生剤治療が選ばれます。また、ウイルス感染が原因の扁桃炎もみられ、肝機能障害などを合併することもあるため全身的な検索が必要となることもあります。また慢性化し扁桃炎を繰り返す方には口蓋扁桃摘出術が検討されます。
声帯ポリープ、声帯結節、喉頭がん
声がかれる、あるいは出しにくいといったときには声帯ポリープ、声帯結節、喉頭がんなどの可能性を考えます。消炎剤や発声訓練で改善しない場合は手術治療も検討されます。喉頭がんなどの悪性腫瘍により声がかれることもあるため、1か月以上つづく声がれは要注意です。
味覚障害
食べ物の味が分からなくなる、わかりにくくなることを味覚障害といいます。味覚障害の原因はたくさんあげられるのですが、多くの場合で亜鉛不足(亜鉛欠乏症)がみられます。亜鉛不足の原因の特定は困難ですが、亜鉛摂取量不足、他疾患で内服している薬剤が原因といわれています。採血により、血清中の亜鉛の量を調べることができます。
睡眠時無呼吸症候群
睡眠中に呼吸が一時的に止まってしまうことを睡眠時無呼吸と呼びます。診断には終夜睡眠ポリグラフィーを行い睡眠時の呼吸状況を評価します。ほとんどの場合、舌根部沈下によってのどが塞がって無呼吸となる閉塞型睡眠時無呼吸です。顎が小さいことや肥満が原因となります。治療には、CPAP(シーパップ:呼吸をサポートしてくれる治療器械をもちいる方法)、マウスピースを夜間装着する方法と、口蓋扁桃摘出術、 口蓋垂軟口蓋咽頭形成術 といったのどを広げる手術があります。